早速テニプリ借り物競争バトン(笑)

『テニプリ借り物競争バトン』というものを
ゆうちさんにお願いしてひとつお借りしちゃいました（苦笑）

ゆうちさんは快くなんなら全部と仰ってくださったので
折角だし浮かんだら書いていこうかなぁ・・・なんて(笑)

まぁ普段のblogでさえちゃんと書く時間がないので頻繁にはムリカモですが（ダメじゃん）

あ、このバトンは夢小説になってますので苦手な方は見ないように・・・

それとハッピーエンドではないこと、ビミョーにお題からはズレているなど
構わない方だけどーぞ。


このバトンをやった方は主にハッピーエンドやギャグで書くのかなぁ。
もしそうだとしたら私は not Happyend　でいってみようかな～なんて
そんなコト考えていたりいなかったり(笑)

【眼鏡を借りてきなさい】




「侑士・・・」

「ん？」

「邪魔じゃなかったらここ、座ってもいい？」

「・・・えぇよ」


カフェテリアにひとりでいた侑士を見つけた私は
ふたりっきりで話せる、そんなことを思いながら
ドキドキした気持ちを抑え話しかけた。

邪魔じゃなかったらと聞いた訳は
テーブルに置かれた広げられたままの本があったのと
邪魔なら邪魔だと侑士ならはっきり言ってくれる、そう思ったから。


空いている座席

座ってもいいかと聞いた私に
いいと言った侑士の隣に座ろうと椅子に手をかけてふと侑士を見れば
広げられた本でも
座ろうとしている私でもなく
遠くを見つめていた。






そっか・・・

そういうことか・・・


それなら私が座ったところで邪魔になるわけがない・・・






侑士が遠くを見つめる先にはあのコがいた。



多分私が侑士を想っている気持ちと同じ気持ちで侑士はあのコを・・・


侑士の綺麗な横顔
長めの前髪から覗くその瞳で気付いてしまった。



手をかけた椅子が重く感じる。
引こうにも簡単には引けない。

誰かが座っている椅子を引くような感覚に
私は手をかけたままただ立っていることしか出来なかった。




「どないしたん？」

「・・・え？」

「早よぅ座わったらえぇやん」


そう言われて私は重く感じる椅子を引いた。


侑士の隣に座って
何てことない話が出来るだけでいいって
侑士を見つけた時嬉しさを感じ
ドキドキしていた胸の鼓動は消え
今はキリキリと胸が痛い。




「侑士・・・」

「ん？」

「ここに座っていたのは本を読む為じゃなかったんだね」

「なんや、それ」

「だって本じゃなくて侑士、違うとこばっかり見てる」

「・・・・・・そやな」


やっとの思いで私が言った言葉の意味を理解したのか侑士は
フッと笑みを浮かべそう言った。

驚くことも、否定さえせず
あのコを見つめながら浮かべた侑士の微笑みは
今まで私が見たことない穏やかな優しい眼差し。








　　　　　　　私のことで・・・








「侑士・・・」

「ん？」

「お願いがあるんだけど・・・」

「なんや？」

「・・・眼鏡貸して？」

「眼鏡？」

「侑士のその眼鏡、前からかけてみたいなって思ってたの」

「えぇよ」


侑士はそう言って眼鏡を外すと私に渡した。





「・・・わぁ」







　　　　　　　　私のことでそんな表情して欲しかった・・・








そう思ったら







「どないしたん！？」


「・・・な・・・なんか・・・」




借りてかけた侑士の眼鏡は


度なんて入ってなくて


眼が痛くもないけれど




「・・・侑士の眼鏡、合わないのかな。　ごめんね・・・涙が出てきちゃった」











涙がとまらなかった。










FIN






* * * * * * * * *



申し訳ない・・・こんなネタで。

最初このお題を見てバーッとプロットが浮かんだものは
かなり違う感じの手塚ぶちょーでのお話だったんだけど（それでも悲恋には変わりない/爆）
やっぱり私には侑士だよな～とひとり納得し書き直したモノでしたん(笑)